1. ウィキとは何ですか?
会議で流れ去っていた組織の言葉をつかまえます
組織にはそれぞれ固有の言葉があります。「決済システム刷新プロジェクト」「前回保留にした価格引き上げの意思決定」のように、同じ人物・意思決定・トピックがさまざまな会議で繰り返し登場し、繰り返されるたびに、あいまいな言葉どうしの関係が少しずつ明確になっていきます。 問題は、この言葉が会議が終わった瞬間にほとんど揮発してしまうという点です。時間をかけて議事録を開き直さなければ、次の会議では文脈を失ったまま、また最初からやり直すことになります。 ティロが新たにお届けする機能であるウィキは、こうして揮発していた言葉と関係を自動でつかまえて整理します。別途整理していただく必要はなく、ノートを作成していただくだけで、登場した人物・トピック・意思決定がページとして整理され、その間の関係が個人と組織の文脈や知識を表現するマップとして作られます。もちろん、ウィキの内容を直接編集したり、つながりの関係を変更したりすることもできます。記録からウィキへ、ウィキからエージェントへ
ティロは三つの段階でチームの会話を資産へと変えます。- 記録: 会議・通話・メモを録音し、自動で文字起こし・要約します。
- ウィキ: その記録に散らばった人物・意思決定・トピックを、自分たちの組織の言葉で整理します。
- エージェント: 整理された言葉をもとに、AI が自分たちのチームの文脈を理解して働きます。MCP、API、CLI など、エージェントがアクセスできるさまざまなツールに対応しています。
ウィキはどのように構成されていますか?
ウィキは四つの要素で構成されています。- ページ: ノートから抽出された人物・トピック・意思決定の単位です。ウィキに上がるページ(ノード)は、以下の三種類に分かれます。
- 会議に登場した人物
- 繰り返し言及されるトピック
- 合意された意思決定
- 出典: そのページがどのノートのどの発言から出てきたのかを指し示すリンクです。クリックすると、該当するノートの段落へすぐに移動し、ハイライトされます。
- 関係: ページとページの間のつながりです。同僚、報告先、所属、関連のように、関係ごとに種類が付きます。
- 個人説明文: 同じページでも人によって異なる整理ができる、本人だけが見られる説明です。最初は AI が下書きを書き、その上に自由に編集していただけます。
ウィキはなぜ必要ですか
ウィキの価値は、AI エージェントと一緒に使うときに最もはっきりします。大きく三つあります。- AI が自分たちのチームの文脈を理解して正確に答えます。 ウィキがないと、AI は数百個のノートの会話スクリプト全体をまるごと洗い出し、もっともらしく見えても実際には間違った答え(ハルシネーション)を出しやすくなります。ウィキがあれば、AI はまず該当ページを探し、正確な出典と関係をたどって答え、わからないことはわからないと答えます。
- AI の回答が速く軽くなります。 正確なページと関係だけを渡すので、AI が処理する量が減り、答えもより速く返ってきます。ノートが 1 万個を超えると、ウィキがあるかないかが、答えが出るか出ないかの差になることもあります。
- AI がどこで答えを見つけたのかを追跡できます。 AI がどのページのどの出典をたどったのかを確認できるため、誤ってつながっている部分を見つけて直せば、次からは正確な答えが返ってきます。
誰の役に立ちますか
- おひとりで使うとき: 自分の考え・人物・トピックのマップになります。1 か月前にどんな意思決定をしたのか、誰とどんな話をしたのかが消えません。
- チームで使うとき: 毎回最初から説明しなくても通じる、共通の言葉になります。新メンバーのオンボーディング、繰り返される会議、1:1 の準備、四半期の振り返りがはるかに速くなります。
- AI と一緒に使うとき: Ask Tiro や Claude のような AI エージェントが自分たちのチームの文脈を理解し、もっともらしい答えではなく正確な答えを持ってきます。
2. ウィキはどのように使いますか?
ウィキは Pro プラン以上でご利用いただけます。Light または Free プランをご利用中の場合は、プランのアップグレード案内が表示されます。 ウィキの抽出と AI の活用は Pro プラン以上の購読プランに含まれており、別途追加費用はありません。(Team プランと Enterprise プランでもご利用いただけます。)ウィキを有効化する
ウィキは、ウィキ機能を明示的に有効化したワークスペースに限ってご提供します。- ワークスペースのサイドバーから [ウィキ] に入ります。
- ウィキ有効化の案内を確認し、有効化します。
- 有効化した時点から直近 3 か月分のノートを加工して、開始時のウィキを構成します。時点によって異なりますが、通常は 1〜2 時間ほどかかります。
ウィキ画面を見てみる
ウィキは大きく三つの画面でご覧いただけます。ページ一覧
ワークスペースに積み重なった人物・トピック・意思決定のページが一か所にまとまります。検索でお探しのページをすぐに見つけられます。ウィキのホームでは、ページ全体の数とつながりの数、グラフのプレビューを一目でご覧いただけます。ページ詳細
1 つのページを開くと、出典、関係、別名、個人説明文を一緒に見られます。- 出典: そのページがどのノートのどの発言から出てきたのかを表示します。クリックすると、該当するノートの段落へすぐに移動します。
- 関係: このページがほかのどの人物・トピック・意思決定とつながっているのかを表示します。
- 別名: 同じ対象を指す別の名前をまとめて表示します。
- 個人説明文: 本人だけが見られる説明です。AI の下書きの上に直接編集していただけます。
ウィキグラフ
人物・トピック・意思決定が関係線でつながったマップです。ノードにマウスを乗せるとつながりと定義が現れ、ノードをクリックしたりドラッグしたりして詳しく見られます。会話が加わるたびに、グラフはみずから育っていきます。ウィキを整理する
ウィキは自動で埋まります
ノートを作成していただいた瞬間から、ウィキが自動で埋まっていきます。別途ページを作っていただく必要はありません。1 つのノートで何度も言及されたり、直接追加していただいた項目がページになります。ノートが積み重なるほど、ウィキは自動で育っていきます。 通常はノートを終えたあと 1〜2 分以内にページが整理され、ノートを新たに終えたり、もう一度録音・再要約したり、ファイルを新しくアップロードすると、ウィキが更新されます。ウィキを直接整理する
自動整理が完璧でないときは、直接整えていただけます。直接整理していただいた内容は、常に自動整理より優先されます。 ページ詳細で [ページ操作] メニューを開くと、以下の操作をしていただけます。- 名前の変更・別名の追加: ページ名を整えたり、A という名称と B という名称が同じ対象だと別名でまとめたりします。
- このページをマージ: 同じ対象が 2 つのページに分かれてしまったときに 1 つに統合します。別名・関係・出典がすべて移されます。
- 自動抽出のブロック: ウィキに上がってほしくないページを自動抽出から除外します。
- ページの削除: ページとつながった別名・関係を消します。ノートに残った元のメンションは消えません。
Ask Tiro・MCP・CLI・REST API でウィキを使う
ウィキは画面で見て回るだけにとどまりません。Ask Tiro の中で、Claude のような AI エージェントの中で、ターミナルから直接クエリしていただけます。Ask Tiro
Ask Tiro に質問していただくと、ノートだけでなくウィキの人物・トピック・意思決定もあわせて参照して答えます。前四半期にティロの PM が下した意思決定をまとめてAsk Tiro がウィキの「ティロ PM」ページから意思決定の関係をたどり、時系列で整理した回答を出典とともに表示します。ウィキが積み重なるほど、回答はより正確になります。ウィキが有効化されていれば、Ask Tiro が状況に応じて自動でウィキにアクセスし、ウィキをもとに回答します。
Claude・外部 AI エージェント (MCP)
Claude Desktop または Claude Code で Tiro MCP を接続していただくと、以下のツールがすぐに動作します。| ツール | 何をしますか |
|---|---|
search_wiki | ワークスペースのウィキをキーワードで検索します。 |
get_wiki_page | 特定のページの詳細・出典・関係を一度に取得します。 |
get_wiki_graph | 1 つのページを中心に、隣接する人物・トピック・意思決定のグラフを取得します。 |
今週の会議で決済システム刷新の話がどこに出てきた? 決まったことがあればまとめて。
Tiro CLI
ターミナルから直接ウィキを検索・照会していただけます。社内で外部 AI の利用が制限された環境であったり、独自のワークフローにウィキのデータを組み込みたいときに便利です。tiro auth login 一度で完了します。詳しい案内は Tiro API & MCP & CLI 利用案内 をご参照ください。
REST API
自動化のワークフローを自分で作りたい場合は、ウィキのすべてのデータを REST API で照会していただけます。ページ一覧、ページ詳細、グラフ、検索まで、すべて同じ権限モデルでご提供します。詳しい仕様は 開発者ドキュメント をご参照ください。3. ウィキのセキュリティと権限
ウィキのセキュリティは ノートの権限から出発します。ウィキを通じて、本来は閲覧できなかったノートの情報が見えてしまうことはありません。 それぞれの人には、自分が見られる範囲だけのウィキだけが見えます。ノートの閲覧権限がないアカウントには、ノートの情報がどこにも露出しません。ウィキはワークスペース単位です
- 異なるワークスペースは、異なるウィキを持ちます。
- あるワークスペースのメンバーは、ほかのワークスペースのウィキのページ・関係・出典をいずれも見ることができません。
- 同じ人物が 2 つのワークスペースに登場すると、それぞれのワークスペースに別々のページが作られます。
ノートの権限をそのまま踏襲します
- ワークスペースのメンバーは、ウィキのページ・関係・出典を一緒に見られます。
- 本人がアクセスできないノートの発話は、ウィキのどこにも表示されません。ページ自体は見えても、権限のないノートから出てきた出典は自動で外れます。
- ワークスペースから抜けたり、ノートの協業者から外れたりすると、そのノートが作った情報はもう見えなくなります。
- ノートを削除すると、そのノートの出典・関係・検索結果がすべて消えます。
個人説明文は本人だけが見られます
個人説明文は、同じページでも人によって異なって見えます。本人が書いた説明文は本人にだけ見えます。ワークスペースの管理者も、ティロの運営者も、ほかの人の個人説明文にアクセスできません。個人説明文は、アプリの権限検証と個人鍵による暗号化の二段階で保護されます。例で見る権限の流れ
チームで一緒に使うとき
チームのワークスペースで会議ノートを積み重ねると、そのノートにアクセスできるメンバーは、同じ人物・トピック・意思決定のページを一緒に見られます。ただし、非公開で進めた 1:1 のノートのように本人だけがアクセスできるノートから出てきた出典は、権限のないほかのメンバーには見えません。ページが見えても、その出典だけが隠されます。個人で使っていて協業者(collaborator)を追加するとき
個人がワークスペースでノートを積み重ねてウィキを作っておき、あるノートに同僚を Collaborator(協業者) として追加すると、そのときからその同僚は、該当のノートから出てきたページの出典を見られるようになります。逆に協業者から外すと、そのノートが作った出典は、その同僚に再び見えなくなります。この場合も、個人説明文は共有されません。データはどのように保存され、保護されますか
- ウィキのデータは国内(ソウル)リージョンの中だけに保存されます。
- 保存区間と転送区間の両方が暗号化され、個人説明文のような機微な情報は本人だけが開けるようにもう一度ロックします。
- 音声の元データはウィキに保存されたり、伝達されたりしません。ウィキはテキストとして整理されたノート本文だけを入力として受け取ります。
- ウィキを作るのに使われる AI は、顧客データでモデルを学習させません。
ウィキデータのエクスポート
ご自身のワークスペースのウィキデータは、いつでもエクスポートしていただけます。エクスポートしたデータは JSON 形式です。ページ(名前・種類・別名)、各ページの出典、ページ間の関係、そしてご自身が書いた個人説明文が含まれます。- ウィキ画面の [エクスポート] メニューから JSON ファイルとして一括ダウンロードします。
- REST API・MCP・CLI でも同じ JSON データを受け取っていただけます。